Archives for the ‘撮影現場’ Category

種バト

昨年の春には100羽近くに増えたハトも、今では天敵に襲われたりふらっと失踪したりして30羽いるかいないか。しかし、なんとか僕のハトは巣箱へと毎日の飛行から帰ってくる。昨日、「このハトを種バトにするか」そうおもむろに山崎さんに提案され、「はい」と僕。今度の春、レースを飛ばずに子孫を残すことになった白いハト。稚内レースから巣箱目指して帰ってくることもそうだけれど、それだってまた、遠い道のりに思える。

待つこと

待つことに終わりはないなって、つくづく思います。今日蒔いた種が明日実を成らすことはないけれど、繰り返される毎日の中で、その瞬間を待ちながら誠意をもって「今」を生きていると、気がつけば技術は向上し、そして、気がつけば生活が向上している。待つ、ということ、待つという環境を整えていくということにこそ生活の基礎がある、そのことを、この一年で、痛感しました。

ハトの持寄り

スタート地点から到着地点にかけての天候を考慮しながら、飛ばす日時を何度か変更しつつも、今シーズン最後のレースに向けてハトの持寄りが行われました。帰ってこいよ、という気持ちはみな共通なんでしょうけれど、「どうせ帰ってこねぇっぺ」と軽口をたたきあうハト仲間たち。巣である家に帰ってくるからハトを好きになるのか、好きだから家に帰ってきて欲しいのか。

白いハト

この白いハト、わかりやすいから町田さんのハトにするっぺ、と山崎さん。来年の春にはレースを飛ぶのか、いや、その春まで、鷹に補食されずにいてくれるのか、わくわくとはらはらが同居です。

聴覚の世界

今朝から鳩小屋の窓を一部開放しているのに鳩たちはなかなか外の世界を飛ぼうとしない。今年の春先に生まれたひなにとっては初めての世界だし、親バトにとってもそれは久しぶりのこと。恐怖心というのは外の世界で学ばなくとも遺伝的に受け継ぐものなんでしょうか?との問いに、それもあるけれど、確かに鳩小屋での生活によって視界は制限されているけれど、タカなどの声は届いているはずだし、野鳥の敵を警戒する鳴き声も耳に入っているから、と先日の大雨で寝てしまったお米「ゆうだい21」の稲刈りを始めながら、山崎さん。(R06)

そら やるぞ

ぽっぽぽっぽという間もなくえさを食べています。

そして、苗床

まだハウスの中のキュウリが盛りを迎える前から「次」を育てる。種まき、畑、作付け、収穫、畑、田んぼ、収穫、水やり、畑に、そして、苗床。何ひとつとどまることのない世界の中で、肉体的にも精神的にもある種機械化された反復作業の中にこそ、拘束された農夫が自由にハトを飛ばすことを可能とする秘訣があるように思えます。

人工交配

受粉能力の高い早朝に、おしべとめしべをごっちんことくっつける。ズッキーニは、樹ばかりが大きくても実をならさず、逆に樹が弱ければそれ以前の問題となる。樹をつくることと実をならすことのバランスを考えた上で土の状態を整え、交配のタイミングを農夫は長年の経験から判断する。(R04)

無心ですか?

野菜を摘むときは無心ですか?

そんな、もったいない。野良作業の醍醐味は、あれやこれやと考える時間がたくさんあることだ。得意のキュウリを前に、山崎さん。(R03)

瑞々しい、ひな

生まれて数週間の赤ちゃん。この子たちが空を飛ぶ日はいつになるだろう。無事に空を旅するところまで成長してくれるかな。空は、いや、世界はきれいごとばかりでは行かないからね、、、、。一緒に成長できたら嬉しいです、よろしくお願いします。(R02)

冬の朝のよう

春とは思えないほど冷え込んだ朝、しょっぱなのロケ撮影だから、なんだか対象に向かう姿勢を正されたような気がしました。ハト小屋の前でまずは山崎のお母さんが握ってくれたおにぎりを食べながら談笑。山崎さんとはゆるい話に終始したんですが、こういうしゃんとした朝の風景も以前とは違って見えるよね、というようなことを話した記憶があります。(R01)