追いついた

映画「ハトを、飛ばす」は、それを差し出しては(自分のなにかが)傷き咄嗟に引っ込め、そして傷ついたことを忘れて差し出してはまた痛みうろたえ引っ込めて、を繰り返す時期が長くありました。どんどんと臆病になっていく中で、自分を慰めるために「時代が10年追いついていないんだ」とその都度、心の中でつぶやいたものでした

しかし、今回、その10年が経って、上映をしてみて、この映画に追いついていなかったのは時代ではなく自分自身だったということを痛切に思い知ったのでした。自分が10年待ったのではなく、自分が待ってもらっていたということ

そういうことを知って、改めて映画(という場)ってすごいなぁ、と思いました

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