小屋

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春(栃木、2014)

高橋恭司さん

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冊子「ミチカケ」の関連イベントで高橋恭司さんとトークをさせていただきました。私のつまらない質問にも真摯に答えて下さいましたが、その最中に幾度か訪れた途方もない時間に思われる「間」は、まさに、恭司さんが辿ってきた人生そのものの「間」のようでいて、とても、深く潔い沈黙でした。ひとは主に、視覚的な人、聴覚的な人、内蔵的な人、とに別れると言われていますが、あの「間」は、内蔵的な人のものでした。あの圧倒的な身体こそが、恭司さんの写真を成立させているようにも思うのですが、打ち上げの飲み屋で「もう、身体すらもいらないような写真を撮りたい」(意訳あり)というようなことをおっしゃっていて、私の思考などあっというまに置き去りにされてしまいました

パールフジ

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富士に沈んでゆく満月の中のうさぎは、てきとうにてきとうに、と白さの中でお酒をくらっていました

意志

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住むという意志が崖にへばりついている(バルパライソ、2009)

サンコウチョウ

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目を閉じると闇がある。一周ぐるりと回って触れたかったあの子の肩が、その闇にある。その闇のなか、長い長い尾が限度もなく落ち続けている。その落ちた尾を追う者はない(ミチカケ「土と土が出会うところ/サンコウチョウ」より抜粋)

窓辺のちっち

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足尾の家の 窓辺に ちっち(オン・ザ・ロード/ルート4)

気配

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椿の前 ふたりの少女 こんにちは

落ち葉さらい

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歳くったら一個百円とかの仕事じゃなくって山でも奇麗にしたいなぁ、そうつぶやく山崎のお父さん。原発事故後、断念していた落ち葉さらいを再開するべきか迷いは続く

3 years

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3年前の震災直後、この寝顔を刻んでおこうと写真を撮った。この3年間で、彼女たちは乗れなかった自転車に乗れるようになり、書けなかったひらがなを書けるようになった。それなのに、このとき彼女たちに誓ったことを、私はひとつでも達成できているだろうか

日陰村

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記憶(長野、2006)

関係性

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野火

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ホイホイホイ、と火を追うひとびと(オン・ザ・ロード/ルート4)

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あっちからこっちに流れる生活の糧

旧年

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新年に旧年を思う

進歩

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昨年も、その前の年も稚内での放鳩シーンを撮影できなかった。努力が何かを約束してくれるわけではないけれど、稚内の空を想像できることはまぎれもない進歩(オン・ザ・ロード/ルートH)

長栄寺

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平野にて 死者もみまもる 出会いあり(オンザ・ロード/ルート4)

朝食

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次の震災がいつくるのかもわからない、安全な食が保たれるのかもわからない、そんな世の中なのに、政治は世をさらに混乱させようとしている、これも、理屈がわからない。わからないことだらけだけれど、この子が毎朝必ず白いご飯を要求してくる、という決まりごとに、なにか糸口がある気がしている

耳をすます

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耳をすました(石神井、2013)

作業

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毎日の光景

七五三

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愛しい人のひざに置かれた小さき手

逆襲

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ジャングルのジム(オン・ザ・ロード/ルート4)

秋口

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収穫

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今年もこの季節か、という風に考えることもあるけれど、毎回毎回、なんとかここまで来ることができた、というほうが気持ちに正直な感想です

清流

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透き通っている川、から、透き通って見える川、になった川。(オン・ザ・ロード/ルート4)

風雨

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風雨をしのぐ家(岩村、2013)

さいちぇん

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震災前の12月以来だから、2年以上ぶりのあんざい果樹園。看板があのときのままでどきっとしたけれど、その変わらなさがまた、心強く感じられた。「さいちぇん(またね)」とこころのなか。(オン・ザ・ロード/ルート4)

大谷海岸

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そのとき、気仙沼方面に向かって器用に線路の上をとことこと歩く猫と眼があい、互いに、はっとしました。(気仙沼、2012)

そらの道

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ねこの道、道草、そのうち、そらの道(チューリッヒ、2012)

アト

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手紙のように本を届ける

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好きな人に手紙を送るような感覚で本を人に届けることができないだろうか、そんな思いから2年前から自費出版を始めました。一冊一冊、着色したりしながら製本しています。そんな思いに答えてくれるかのように、山梨のホトリニテという旅館の友人が本を置いてくれると言ってくれました。お言葉に甘えて売り切れだった第一集も重版しました。