黒猫白猫

2016031401

ミチカケ連載『土と土が出会うところ』
第6回目「黒猫のようなもの、白猫のようなもの」

根っこをいじっているからか、どこかみんな、なんとなく、ふかふかとふわふわとしていて、柔らかかった。そう、震災と原発事故を経たこの時期、私のまわりのだれもがなんとなくとふわふわしていた。それに伴い当然に双方を含んだ空気も、ゆらゆらと、揺れていた。けれどもそれは不確かなものを確かなものと偽っていた頃の揺れとは違い、何もないところから何かが始まるときの革新的なゆらぎだった、ときっと数年経って振り返ればそうだった、と言われるもののようにその時の私には思えたし、今もそう思っている。(一部抜粋)

空/家/大地

2016031101

空と大地を繋ぐもの(沖縄、2015)

gift_labo

2016022001

第一回目上映@gift_labo/清澄白河(写真提供:gift_labo)

馬搬

2016021501

こうやって少しずつ風景がつくられていく

氷面

2016020601

氷面(宮守、2016)

謹賀新年

2016010101

昨年は、土祭などでいろいろな方にご協力頂いたりしまして、とてもお世話になりました。今年は各地で映画の上映があるかと思います。どこかでお会いできるとうれしいです。本年度もどうぞよろしくお願いします

森の廃墟

2016010801

廃墟の森(遠野、2015)

冬が来る

2015060801

大好きな冬が来る
停滞しててもいい、冬が来る

表層

2015110801

ひとの生活を含んだことのある家(北鎌倉、2001)

望月

2015110701

ひとに会いに度々訪れる町がある(望月、2015)

2015072301

墓(台北、2007)

白い扉と黄色いドラム

2015060201

白い扉と黄色いドラムが美しい(沖縄, 2001)

トランスフォーム

2015052701

変容する家(真岡、2009)

エッジ

2015051701

エッジにある家(羽幌、2013)

ぴんぽん再び

2015040901

気仙沼の友人を訪ね、夜はぴんぽんへ。今宵もタラチョをたくさん、たべたっちょ(オン・ザ・ロード/ Route 6)

みずろく

2015040101

季刊誌ミチカケに連載中の『土と土が出会うところ』に、「みずろく」を寄稿しました。書きながら、だんだんとミズロクがなんなのかが、じんわりと自分にも分かってきて、発見の多い執筆時間でした

存在

2015031101

ただ、そこに在るということ

クランクアップ

2015030502

映画「ハトを、飛ばす」がクランクアップしました。震災直後の4月5日にクランクインしたのでまるまる4年の歳月がかかりました。寝床で「そうだ、 ハトだ!」とひらめいたのが震災前の12月。なんでハトなのか分からないまま映画の準備をしつつ、地震が起きて原発がぶっ飛び、ほうれん草が出荷停止に なっていた山崎さんの一言からクランクインすることに

「まっちー、映画撮るっぺよ」

そうだ、撮ろう!とカメラをまわし始め、どうしてハトだったのかが時間が経つにつれてじんわりと分かってきたのでした。ハトは、風の道を飛んで巣へと帰ってく るのですが、風の道はまた放射能が拡散した道でもありました。と同時に、私を東北へと導いた道でもありました。私の中の日本地図は汚染マップとにらめっ こすることで極端に小さくなったけれど、ひとと出会うことでその地図は密度を増しました

写真は最後の演技「おーい」と向かい側の丘に立つKさんに手を振るところ(R60)

痛み分け

2015021601

私たちと何も共有するもののない――人種的つながりも、言語も、宗教も、経済的な利害関係もない――人びとの死が、私たちと関係している。この確信が、今日、多くの人びとのなかに、ますます明らかなかたちで広がりつつあるのではないだろうか? (アルフォンソ・リンギス『何も共有していない者たちの共同体』)

謹賀新年

2015010701

映画を撮り始めて4年が経ってしまいましたが、ようやく、微かな手応えが、、、。期待もないかと思いますが、今年もよろしくお願いします

編集

2014121802

映画がふつふつと、湧いてきている?

ハト小屋

2014120801

陶芸家のハト小屋(益子、2014)

女の庭

2014112501

ハトの軌跡を辿る旅は、女の庭を探す道(黒磯、2014)

待ち合わせ

2014110901

ぽっぽぽっぽと待ち合わせ

反射

2014102201

ガラスに映る夏の記憶(綾織、2014)

千年杉

2014092501

海岸沿いの国道6号、真ん中を走る国道4号、そのどちらでもない「あわい」の空間をルート5と呼んでみる。ここは遠野、新しい土地(オン・ザ・ロード/ルート5)

祝福

2014081901

あなたを祝福してくれているね、と言うと、女は、あなたのことも祝福してくれているのよ、と言った(オン・ザ・ロード/ルート5)

音の孤独

2014063001

か細い棒切れに結ばれた赤い布があちらこちらで風を受け、へんぽんと翻っている。揺れる布は、こんにちは、そんな風に言っているようでもあるし、さようなら、そんな風に言っているようでもある。こんにちはとさようなら、その両の手に掴まれて身動きが取れなくならないよう、できるだけ私情を挟まずにぽっぽぽっぽとハトのような返事をする(ハト本短編第四集『笑い』より抜粋)

舞を舞う

2014062001

踊りの原点から遠くはなれた私の身体が、その原点らしきものと出会っていることに反応をして心躍っている

梅雨

2014062301

花がてっぺんに来たら梅雨があけるんだよ、そうおばあちゃんに教えてもらったという記憶はないけれども、そう、おばあちゃんが言っている気がする